2019.08.02(金)| お茶の話
水を求めて(2)
昨日の続きです。
飯田市にある猿庫の泉の水は、本当に名水でした。これでお茶を淹れたら。。。という興味で、実際色々比べてみました。
まずは、ガラスの煮水器でそれぞれの水を沸騰させます。沸騰時間も同じ。淹れる温度も同じにしました。磁器の茶壺で茶葉も同じ量、抽出時間も同じにします。
使った茶葉は清香凍頂烏龍茶。使用した水は飯田市猿庫の泉の水(PH7)、安曇野の里のアルプスの湧水(PH6.8)、飯田市野底深山湧水(PH6.4)、観音霊水も興味があったのですが、行く時間がありませんでした。この3種類で比較します。
それぞれの水の特徴ですが、猿庫は甘露、安曇野の里の水は口当たりが甘く、喉越しにやや旨味が残り、野底はややキリッとした口当たりで、喉越しにガツンとくるものがあります。
これをお茶にすると。。。。。流石にどれも美味しいですね!ただ、予想に反して、全く異なる味わいになりました。
猿庫で淹れると、かなり上品なまろやかな味わいになります。香りはおとなしめです。
安曇野の里は香り良し、味わい良し、
野底は香りが立ちますが、味はやや苦みがあります。(それはそれで美味しいのです)
淹れたては薄い綺麗な色です。PHが低いほど色が濃く出ました。もちろん、PHだけでなく、色々な成分の違いがあるかと思います。
実は水の味はミネラル中のTDSが重要になってきます。
蒸留残留物と重炭酸塩の補正分を足したものが、総溶解固形分(TDS)となり、PPMで表示されます。。。難しいです。
100ppm(1000Lの水に100g入っている状態)がお茶に適していると言われ、200ppmだとお茶の色は濃くなります。
水の硬度はカルシウム(苦みと塩味)とマグネシウム(苦み)の濃度を合わせていますが、TDSはさらにカリウム(酸味)やナトリウム(塩味)も含まれて来ます。
これらはミネラルウォーターや湧水の水の特徴を判断するには有効だと思います。水道水の場合は塩素が配合されていますし、古い水道管の場合は鉛など含まれてしまうので、数値からミネラル分が多いかどうかは判断できません。浄水器は逆にミネラル分が取り除かれ、数値が低くなり、旨味が無くなってしまいます。
これらの成分が程よく入っていると、美味しいお茶になります。
私的には。。。
水で飲む場合は猿庫の泉の水、
お茶を淹れる場合には、安曇野の里のアルプスの湧水が一番でした!
今日お店にいらしたお客様には猿庫の泉の水で24時間抽出した水出し清香凍頂烏龍茶を飲んで頂きました。本当に上品な味になっていたと思います。
インスタには水出しコーヒーをアップしました。(結構コーヒーも好きです)このお話はまた明日!